ニーズの数だけ提案がある。

世の中にない工作機械を生み出す。
そのために、常に問題意識を持ち続け探求する。
営業という仕事の重要さも楽しさも、
そこに凝縮されているのだから…。

「私たちの仕事は、ユーザーとメーカーの中に入り、

双方にとってメリットのある提案を行う。

いうなれば、機械の技術開発をとりもつ仲人のようなものです」。

仕事のきっかけは、ユーザーの要望から生まれている。
ということは、ユーザーが求める要望の数だけ、営業マンの提案があるということになる。

仕事の流れは通常こうである。
まず、こういう加工をやりたいので、それに合った機械を作れないか。
あるいは標準機に新しい機能を付加できないか。とユーザーから要望が出される。
そうしたニーズをメーカーへ持ち込み、一緒に技術開発を考案し、

その答えを再びユーザーへフィードバックさせて、最終的にカタチにして提案する。
このプロセスの一切に営業マンは携わっているのだ。

マシンコーディネーターである大石機械の存在理由は、

まさにここにあるといっても過言ではない。彼の話に熱が帯びてきた。

ユーザー及びメーカー双方と良好なパートナー関係を築きながら、
一緒になって機械を開発し、それが世の中に出て役立っていることがわかると、
何ともいえない喜びがこみあげてくる。
この仕事の醍醐味はそこにあるという。

実際、彼も約3年の期間を費やして、スピンドル(回転)部分の改良というテーマのもと、
無人化のための高精度なマシンを完成させている。
担当する営業エリア全体を切り盛りし、部下を指導する立場にある彼は現在、1億円近い大型物件に関わっている。
話が進行中のこの大型物件は、設備投資に意欲を見せていたユーザーからの注文で、彼の部下が受注したもの。

注文にこぎつけた最大の理由は、

人間的つながりで培ってきた信頼感

のたまもの。
そう彼の部下は日頃からお客様第一を行動で示し、信頼を厚くしてきたのだ。

営業マンは普通、一人数十社ぐらいのユーザーを受け持ちながら活動を行っているが、
億単位の大型物件の受注はそうざらにはない。
それだけに部下の今回の物件に傾ける情熱は、並々ならぬものがあると彼はいう。

そんな部下の情熱を実らせるためにも、自分はフォロー役に徹し、最後まで任せている。
大型物件に携わっているという喜びが、
仕事のやりがいとなり、そこから生まれる自信が次へつなげる活動のエナジーとなる。

「だから若手社員には、 どんどんチャンスを与えていますよ」と目を細める彼。

経験こそ成長への一番の近道

と強調する彼の言葉には、
第一線の営業マンとしての重みと、部下を思いやる上司としての温かみが感じられた。

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